US.NEWSの「子育てしやすい国ランキング」で、スウェーデンは2023年に1位、2024年も2位と、常に世界の上位に名を連ねています。
https://www.usnews.com/news/best-countries/best-countries-to-raise-a-family
北欧は子育てしやすいと良く聞くものの、「一体どんな秘密があるのだろう?」と興味を抱いていました。
そして実際に子連れでスウェーデンを訪れた際、現地のママ・パパたちと交流を重ねる中で、制度だけでなく、価値観や日常のあり方にも理由があることを知りました。
ここでは、その体験と実態をご紹介します。
① パパ育児先進国のリアル
スウェーデンでは、男性が育児休暇を取るのが当たり前。
しかも夫婦同時ではなく、1年ずつ交代で取るケースが多いようです。
その結果、子どもは2歳になるまで、ほぼ毎日親と一緒に過ごせます。
スウェーデン人パパ曰く、「夫婦二人で同じ期間に育休を取るよりも、1人で子供を見る期間がある方が責任感が生まれる気がする」とのことでした。
男性の育休取得率は90%以上。日本の取得率(2023年:約30%) と比べると、その差は歴然!
さらに、男女を問わず残業はほとんどなく、17時を過ぎるとオフィスはがらんとしているそうで
働き方も家族優先が基本という価値観が根底にあるようです。
「育児は家庭だけでなく、社会全体で支える」という姿勢が制度にも文化にも表れていました。

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② スウェーデン流の子育て

滞在中、現地のママやパパと過ごす中で、最も印象的だったのは、子どもの人格や自主性を何よりも尊重する姿勢でした。
スウェーデンでは、子どもも1人の独立した人間として扱われます。
頭ごなしに叱ることはせず、危険な場面でも「なぜそれがいけないのか」を丁寧に説明し、子どもが納得する形を重視します。
ある日、交流したパパの子ども(3歳くらい)が、小さな彫刻刀で木を削っている場面に遭遇しました。
あまりの危うさに「危なくないの?」とパパに尋ねると、
「少し危ないけれど、これも経験。とりかえしのつかないケガは避けるけれど、指を少し切るくらいなら良い経験になる。」
と答えてくれました。
日本ではつい「危ないからやめなさい」と止めてしまいがちですが、スウェーデンのパパは挑戦と失敗を通して学ばせることを大切にしていました。
親が子供の「成長するチャンス」を奪ってはいけないという考え方でした。
保育園でも、先生が「今日はこれをやりましょう」と一斉に提案することはほとんどなく、子どもたちが夢中になっていることをそのまま発展させるのが基本だそう。
やらされるのではなく、自分でやりたいことを選び、深めていく環境が整っていると感じました。
③ 手厚い育児・教育制度
制度面でもスウェーデンは徹底しています。
保育園は自治体運営で、産後1年経って希望すれば必ず保育園を用意することが法律で義務化されてるそう。そのため、日本のように待機児童問題や認可外保育に頼らざるを得ない状況はほとんどありません。
さらに、公立・私立を問わず大学まで教育費は完全無償!
所得制限もなく、誰でも平等に学ぶ機会が保証されています。
教材や備品もすべて学校が用意するため、家庭で準備する必要がほぼなく、子どもが重い荷物を抱えて登校することもないようです。
加えて、病児ケア制度も非常に充実しています。
親は子どもが病気になった場合、年間120日まで仕事を休むことが可能で、その間の給料は約80%が補償されます。
これにより、フルタイム勤務と子育ての両立がしやすく、安心して働ける環境が整っているのです。
羨ましい。。。!

まとめ
スウェーデンは、単に制度が優れているだけでなく、「子どもは社会全体で育てる」という価値観が国民一人ひとりに根付いているようでした。
パパ育児先進国としての長期育休や働き方の柔軟さ、子どもの自主性を尊重する文化、そして教育制度の手厚さ。どれもが相互に作用し、家族の時間と子どもの成長を支えています。
はれママ自身、スウェーデンを訪れる前は、安全第一!清潔第一!といった子育てをしていたのですが、「子供を信じてあげる」「子供が成長するチャンスを奪わない」そんなことを意識しながら、これから子供と向き合っていけたら良いなと思った旅でした。